医療機関に求められるマネジメント 記事一覧
このシリーズでは医療機関が抱える様々な労務管理上の問題点はもちろん、院内暴力・健康管理・患者からのハードクレーム、人事制度等幅広く取り上げ検証していきます。
第12回 医療機関と実践労務管理〜院内コミュニケーションの向上(2014年10月8日)
医療機関では、医療技術そのものの問題というより、日常のコミュニケーションや協調性が要因とされるトラブルが多発しているようです。本シリーズの最終回は、医療機関におけるコミュニケーションのあり方について考えてみたいと思います…
第11回 医療機関と実践労務管理(問題職員)(2014年9月24日)
多くの医療機関は、単なる専門家集団の寄り合い所帯となっているケースが少なくありません。組織が組織として機能していくためにも、機能的に階層化された組織構造を作り、そこに働く人たちが社会人として教育され、意識的かつ計画的に協働する体制づくりが必要となります…
第10回 医療機関とメンタルヘルス(2014年9月10日)
医療従事者を取り巻く勤務環境は厳しくなる一方で、最近では医療従事者のメンタルヘルス不調、ひいては『自殺』につながる労働環境が問題視され、医療従事者が健康で安心して働くことができる環境整備が喫緊の課題として議論されています…
第9回 医療機関と悪質クレーマー(4)〜院内暴言・暴力への対応事例(2014年9月1日)
自分の主張を認めさせるため相手を威嚇し交渉を自分のペースに持ち込もうとする、感情が高揚し自分自身でもどうにも抑えられなくなる…このような暴言・暴力行為に及ぶ悪質クレーマーの心理的背景や行動特性には、ある種の共通性が見られます。今回は威嚇行為や暴言・暴力により相手を力で支配しようとするタイプのクレーマーについて検証してみます…
第8回 医療機関と悪質クレーマー(3)〜典型的な悪質クレームへの対応(2014年8月6日)
医療機関の落ち度をついて、それを医療機関が認めて謝罪するまで執拗に主張を繰り返す(謝罪させることで溜飲を下げる)、何が何でも自分の意見(中途半端な知識)を押し通そうとする、そもそも話し合いに応じる気がない(合理的な説明にも納得しない)、解決の道筋が見えてこない「悪質クレーマー(モンスターペイシェント)」があちこちの医療機関に増殖し、医療従事者はその対応に頭を悩ませています。今回は典型的な悪質クレーム事例とその常套句を取り上げ、対策を検証していきます…
第7回 医療機関と悪質クレーマー(2)〜クレームを肥大化させない工夫(2014年7月22日)
今回から3回に渡ってクレームを肥大化させない工夫、悪質クレーマー対応、院内暴力や恫喝というテーマで事例検証をおこないます。まずは、よくあるクレームから患者や家族の思い、納得感・安心感・満足感について考えてみます…
第6回 医療機関と悪質クレーマー(1)〜モンスターペイシェント(2014年7月7日)
「あのナースが気に入らない」「食事がまずい」「誠意をみせろ」「理事長を出せ」「新聞に謝罪広告をうて」など、最近は公的な機関(病院、行政、学校等)に寄せられるクレームが増加し、かつ悪質化しています。この回では公共的使命を帯びる環境に出没する悪質クレーマーの特徴と初期対応の重要性を解説します…
第5回 医療機関とハラスメント(3)〜パワハラ(2014年6月23日)
パワハラはセクハラと異なり(セクハラは男女雇用機会均等法上一定の規定が設けられています)、これを規制する特別の法律は存在せず、パワハラによって労働者の権利が侵害された場合には、民法や刑法などの一般法が適用されます。一般には民法に基づく損害賠償責任(法的構成としては、契約責任と不法行為責任の2つが存在)と、労働基準法に基づく災害補償責任(これをカバーする目的で労災保険法に基づく保険給付の制度が設けられている)が問題となります…
第4回 医療機関とハラスメント(2)〜セクハラ(2014年6月3日)
医療業界においては「チーム医療」という言葉に代表されるようにチームワークが非常に重要視されます。コミュニケーションをとりあい互いを尊重する中から患者・関係者への気配りや血の通った医療行為を提供することが可能となります。しかし一方では、医療機関は日常的に暴言や暴力、セクハラ行為等が発生しやすい環境という指摘がなされています…
第3回 医療機関とハラスメント(1)〜ハラスメントとは(2014年5月21日)
そもそもハラスメントとは、「相手に迷惑をかけること=精神的な暴力や嫌がらせ」の意味であり、「自分の意に反した、他人から不快にさせられる行為」といえます。たとえ加害者本人に悪気がなく、相手の了承や合意を得た上で行っていると思い込んでした行為でも、相手がそれを「不快」と感じていたのならハラスメントの可能性があります…
第2回 医療機関に求められる「これからのマネジメント」(2014年4月28日)
昔から「人・物・金」の3つは、事業(ビジネス)の3要素と呼ばれ、経営の重要資源として取り上げられてきました。なかでも「経営の要諦は人にあり」と、「人」に関する問題は、最も重要な経営課題として位置づけられています。
特に主体も客体も「人」である病院を始めとする医療機関は、「労働集約型産業」と位置づけることができ、医師や看護師、コメディカル等、多職種から構成されており(様々な働き方が混在)、労務管理(勤務体系を含む労働時間、賃金、安全衛生等)が難しい業界と言われています…
第1回 医療機関の労務管理(2014年4月16日)
平成25年以降「社会保障・税一体改革」の動きに急速な進展が見られ、その中で医療分野の「雇用の質」向上が問題視・課題として取り上げられ議論されてきました。
少子高齢化が進み新卒者の減少が予測され医療スタッフの確保が困難になる、若い世代の職業意識の変化の加速、医療ニーズの多様化等、医療を取り巻く環境は大きく変化しようとしています。特に、入院・救急患者への対応など心身の緊張を伴う長時間労働、夜勤・交替勤務などの厳しい勤務環境は医療従事者の心身の健康にも大きな影響を与え、医療機関における働き方は大きな問題としてクローズアップされています…